「マインドフルネス」=「念」
瞑想では、今ここで起こっている経験に、専一に注意を向けます。その時におのずと、心は“今”に戻る。それを「マインドフルネス」、「サティ(念)」と呼んでいるわけです。ところが、「今」というのは一瞬、一刹那です。したがって、それを掴む体験もまた一刹那のことなので、私たちにはなかなか認識できないのかもしれませんね。
あなたの日常に、すこやなか瞑想を。
その「マインドフルネス=念=sati(気づき)」を本質的に理解(会得)したうえで、日常生活のなかでそれを実践して行くことが、とても大切です。どれほどリラックスし、心が深く集中して、言い得ぬ至福に包まれようとも、「瞑想」をしている時だけそうなるのでは仕方がありませんのでね。
気づきが“すべて”を変える
静かに坐ってみると分かりますが、私たちの頭のなかは(普段)思いのほかうるさいです。それは、無意識で絶えず何かを探し求めているからかもしれません。瞑想(マインドフルネス)は、そのむさぼるような心の働きを休ませるものでもあります。すると、本当に欲しいもの(必要なもの)は、実はもとより、わざわざ探し求める必要もなく、すべて揃っているんだ、とハッとしたりします。そうした一瞬の「気づき」を重ねていくと、私たちの頭のなかは自然と変わって行くのですね。